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2015年01月07日

博士の愛した数式

以前、小川洋子著の表題の小説が本屋大賞に成り、その後映画化された。著書も映画も両方見たのだが、なかなか面白かった。今何故こんな事を急に思い出したかというと、このところ物忘れが酷くなり、年がら年中捜し物ばかりするようになって、ほとほと困り果てたとき、ふとこの小説を思い出した。もともと主人公の博士は大変な数学者なのだが、突然記憶喪失症になり、そばから忘れてしまう病気になった。そこで体中にメモ用紙を貼り付けている。これだ!ピ~ンときて、居室の障子の桟にピンで、重要な事柄のものは全て貼り付けることにした。これなら、あっ!あれどうしたかな?と思ったら部屋をぐるり見回せば何処かに貼り付けてあるわけで、絶対に困ることはない。但し部屋が汚くなる。何せ大小様々な紙切れが所狭しと貼り付けぶら下がっているわけだから。しかしそんな体裁など繕っている場合ではない。どうせ人様に見せる部屋ではなし。と、これで一安心と思ったのも束の間、ある書類を探したのだがない。困ったな~とまた絶望的になっていたら、すでに障子の桟に貼り付けてあった。ほっと安堵の胸を撫で下ろしながら、私の物忘れもそこまで来たかとまた絶望した。

投稿者 zuiryo : 2015年01月07日 16:38

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