« タマは変人 | メイン | ストックの先っぽ »

2016年11月21日

大遠鉢(おおえんぱつ)

嘗て雲水時代は春秋彼岸中9日間、うちの僧堂では6月と11月に一週間ほど、信者さんや会下(えか)のお寺に泊めて頂きながら連日托鉢をする。終日托鉢で結構疲れるが、僧堂から出て外の空気を思いっ切り吸えるのは何より代えがたい楽しみである。ご厄介になる家では泊めて食事や入浴などの世話をするのだから結構手がかかるが、皆さん雲水の修行を助けるという好意でやって下さる。有りがたいことである。私が雲水時代は、投宿も当日いきなり行って頼み込むというやり方で、頼まれた方は迷惑千万だったと思うが、僧堂の雲水と言うことで、嫌な顔一つせずお世話して下さった。しかし時代も変わって、今では1ケ月前からまず電話で了解を得、後に手紙でお願い状を出すという方式になった。この方が双方安心で良い。以前は泊めて頂く處が見つからなければ神社の軒下で、などと言うことが有った。気候の良いときならいざ知らず、春の彼岸で高山辺などではまだ雪が降っていたので、終日の托鉢で疲れた体に夜の冷え込みは堪えた。しかしこれも修行で、若さと馬力で乗り越えた。懐かしい想い出である。

投稿者 zuiryo : 2016年11月21日 19:44

コメント