« カエサルの言葉 | メイン | 夏末大接心 »

2016年01月13日

勘考(かんこう)

岐阜では日常会話に「勘考」という言葉がよく出てくる。意味は、いろいろとよく考えてみる、ということで、それに近い言葉に、「勘熱」というのもある。こちらの方がもっと熱心に考えることを言うようだ。初めて聞いたときは変な言葉だな~?と思ったが、これってなかなか良い言葉である。あの人は勘熱だから・・・と言うように使う。禅の公案の捻堤などはまさに勘熱の一語に尽きるとも言える。たった一つの公案に二年も三年も考え工夫し続けるわけだから、勘熱でなかったらとてもやってられない。修行は淡泊な性格の者は駄目で、ねちっこい奴が良い。それも常に一端は自分を捨ててかかる事が肝心で、「得ては捨て、得ては捨て」である。しかしこれはなかなか難しい。執着心があるからだ。いつでもさらっと捨てることができるようになれば、禅の修行は完成である。 

投稿者 zuiryo : 2016年01月13日 16:28

コメント