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2010年08月24日

熱中症

熱中症などと言う言葉はつい最近聞かれるようになったもので、以前は日射病と言ったような気がする。これはちょっと頭がふらつく程度で、少し木陰で休んでいれば間もなく回復した。私も雲水時代、真夏の托鉢で、炎天下何時間も歩いたが、その為に体調を壊すことはなかった。先輩から途中喉が渇いたからと言って水を飲むと足が動かなくなるから、飲みたくなっても飲まずに歩き通すのが良いんだ!と教えられ、その通りに頑張った。今から思えば実に非科学的で、よくぞそんなことで熱中症に成らなかったものだ。まっ、当時は今より暑さも酷くなかったと言うこともあるかも知れない。また田舎僧堂だったから、街中のアスフアルトとコンクリートばかりのところと違って、周囲は田圃と畑と山ばかり、吹き抜ける風も涼しかった。ところでこのところの酷い暑さはどういうことだろうか。全くただごとではない。生粋の岐阜生まれの人に、昔はどうだったかと伺うと、大体30度を超える気温は希なことで、今よりずっと涼しかったそうだ。兎も角今の暑さは尋常ではない。僧堂でも外作務は午前中に済ませ、午後炎天下は内作務にしたりと工夫している。そうでもなしなければ、幾ら修行と言っても体が持たぬ。21日から例年の庭木剪定に、毎日10人位の植木職人さんが入っている。この人達は熱いからと言って半日で止めて帰るわけにはいかない。燃えるような炎天下終日仕事をしておられる。これが仕事とはいえ、本当にご苦労さまである。1,2時間もすれば着ているものは水をかぶったように汗でずぶ濡れになる。軒下の樋にハンガーで作業着が吊してあった。一層仕事の厳しさが伝わってくるようだった。

投稿者 zuiryo : 2010年08月24日 12:17

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