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2010年04月17日

聞き上手

人の心はわかりにくい。本音と立前もあれば、また嘘も言う。さらに自分自身の心も分かっていないのが人間だ。鏡の中の自分を見て、もう一人の自分が、何事かささやく。一晩寝ないで考えたことも朝になれば、何とバカなことを考えたのかと思ってしまう。単に夜と朝という時間の違いだけではなく、人間は自己中心の自分と、そう言う自分を客観視している自分が混ざり合って存在している。さてコミュニケーションは、そう言う人間同士の心の伝達だから一筋縄ではいかない。さらに、感情表現が加わるから、いよいよ難しくなる。例えば相手が涙を流しながら、辛いとか悲しいと口にしたからと言って、そのままその人の心を的確に表現しているかどうかは分からない。心に溢れた感情を表現するとき、辛いとか悲しいという言葉があるからそう言ったまでかも知れないのだ。「涙にもそれなりの快感がある」とも言われている。とは言っても、矢張り人間は言葉で理解し合うものだ。それではどんな言葉が大切なのかと言えば、「言葉を引き出す相づち」である。「な~るほどね!」とか「わかったような気がします」と答えると、相手は少し言葉を多くする。現代は益々人間関係が難しくなっているから、コミュニケーション能力を高める工夫が要る。話す人あり聞く人ありが世の中、そこで軽々に「わかった」などと答えるより、黙して耳を傾け、ひたすら聞くことが一番のコミュニケーション能力なのかも知れないのである。

投稿者 zuiryo : 2010年04月17日 20:01

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