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2009年08月19日

因縁の集まり

盆暮れに会下や信者さん達からご丁重な品々を頂く。有り難いことで、いつまでも心に掛けて頂き、恐縮している。頂き物は私も食べるが、大半は雲水達の茶礼用に使わせて頂いているので、丁度ひな鳥が口開けて餌を待っているようなもので、幾らでも入って行く。で、私も雲水も共に喜んでいるというわけである。そこで色紙を添えてお礼状を出すのだが、毎年同じ方から頂くので、差し上げる色紙もその都度重ならないように工夫する。しかしこれも毎年のこととなると、結構大変で、いつも頭を悩ますのである。今年のお中元の色紙はどうしようか考えていたら、居室の掃除中にぽろっとメモ書きが落っこちてきた。「身も心も因縁の集まり故、常に移り変わり実体はない。願わないのに病み、望まないのに老い、欲しないのに悪を思う。一つとして自分の思うようにはならぬ。」出典はどこか全く解らないし、大体いつこれを書いたのかさえ記憶にない。しかし繰り返し読んでみるとなかなか良い文句だ。そこで今年の礼状の色紙はこれに決めた。ところが字数が多いので、旨く色紙の中に収まらず、苦心惨憺、何とか書き終えた。差し上げた何人かの方から、いろいろ反応があった。中には老師様に警策でおもっきり叩かれたような気がしましたとか、いろいろ悩んでいたところで、清めの一声でしたとか、思わぬ反響に、書いたこちらが驚かされた。

投稿者 zuiryo : 2009年08月19日 16:38

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