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2009年06月03日

早朝まだ暗いうちにハチの散歩に出掛けた。先ずは必ず庫裡裏の竹藪と畑のある方へ行く。そこに生えている藪ミョウガの葉っぱを食べるためである。暗闇でもいろいろな草の中からちゃんと藪ミョウガを見つけてむしゃむしゃ食べるので、誰に教えられたわけでもないのに、偉いものだといつも感心している。食べる間しばし暗闇に佇んでいたら、蛍の黄色い光が4つゆったりと飛んでいた。真っ暗闇の中だからかすかな光が一層際だって、実に良い感じだ。早や蛍の飛ぶ季節になったのである。僧堂修業時代、山奥の道場だったから、開枕後、横になっていると、開け放った寮舎に蛍が頭の上をゆらゆら飛んでいた。近年自然を取り戻そうという運動が盛んで、蛍の飛ぶ地域が増えてきたそうだが、そう言う影響かも知れない。境内の掃除で集めた葉っぱを堆く積んで腐らせ、それを畑の肥料にしているのだが、その中にカブトムシが卵を産む。やがて夏になると何匹もガサゴソと這い出て、夜になると明かりめがけてぶんぶん飛んで来る。都会の中の山間地に住んでいる我々ならではの、季節の風物詩だ。その代わり、梅雨時には大型ムカデが部屋に侵入し、これに噛まれた医者へ飛んで行かなければならないし、大型蚊がわんわんと飛び交い、衣服の上からもそこら中ぶすぶす刺すので、痒いったらない。狸は庭をのそのそ動き回り、良いことばかりでもないのである。良いこと半分悪いこと半分、これが自然だ。

投稿者 zuiryo : 2009年06月03日 05:11

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