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2009年04月17日

滴翠

新緑真っ盛りである。隠寮の庭はもみじとどうだんが中心に植えられているので、滴るような翠が目に染みるようだ。同じ新緑でも、もみじとどうだんの翠は特に鮮やかで、庭に降りて辺りを見回すと、顔も手も体全体が緑色に染まるような気がする。200年ほど前に僧堂を開単された隠山禅師は居室の名前を滴翠軒とされた。爾来それが瑞龍寺住職の軒号となっている。いつもこの季節には、この軒号は全くその通り、ぴったり合っているな~と思う。庭は周囲を山に囲まれているので、ひっきりなしになく小鳥の声も澄んだ空気に調和して、目を閉じて耳を澄ますと深山幽谷の風情である。こういう庭を眺めながら日々を過ごせるというのは、本当に贅沢な話しである。これも人より少し長く修行したご褒美かなと思っている。さて先日噛まれた脛もようやく痛みも取れて傷口も塞がり元通りになった。翌日からの散歩は、凶暴きわまりない変犬の居る界隈は決して通らなくなった。ハチもなかなか賢い、余程堪えたものと見える。コースを大幅に変更してきたのである。お陰で時間が長くなり毎日大汗掻いている。

投稿者 zuiryo : 2009年04月17日 20:53

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