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2008年12月14日

女神の微笑み

先日3人でこの寒空の中、スケッチに出かけた。出立の頃はまあまあの天気だったのだが、しばらく走っているうちにどんより薄暗い雲が覆い被さって、今にも雪が降り出しそうな気配。最初の予定では郡上八幡方面へと計画していたが、これではとても無理と諦め、急遽多治見の修道院でも描こうと言うことになった。高速道路のインターに進入し左右に分かれるところで、何を勘違いしたか右に曲がらず左に切ってしまった。これは郡上方面への道である。しまった!と言ったときにはすでに遅く、引き返すわけにも行かない。その時、私は即座に、「女神の微笑み!」と言った。これは失敗ではなく、女神が、こっちこっち、と引き寄せたのだ。案の定、やがてどんより曇っていた天気は、からりっと晴れ渡り、スケッチには絶好の日和となった。つまり物事はいつも良い方に良い方に解釈してゆけば、失敗しても腐らず、やがて明るい展望が開けてくるものである。小石に蹴躓いて生爪はがして痛い思いをした時でも、嗚呼これで良かった、間違っていれば骨折していたかも知れないと考えれば、この程度ですんで良かったと言うことになる。それをはがした生爪の方ばかりに気持ちが行けば、後悔だけがいつまでも残って、暗い気持ちになる。ものは思いようと言うが、まさにその通りで、私はどんなことがあってもいつもこれで良かったのだと思うことにしている。これを「女神の微笑み」と、自分勝手に命名しているのである。

投稿者 zuiryo : 2008年12月14日 19:14

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