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2008年10月23日

姥捨て山

最近パートで介護老人施設に勤めだした人の話。そこでは次々に死んでゆくわけだが、中には「責任者出せ!」などと怒鳴り込んでくる人まであるそうだ。そう言う者に限って一度も親を見舞うこともなく施設に任せっきり。施設の人達は親身になってお世話したにも拘わらずこれである。感謝のひとかけらもないのだ。学校の事故などでも、本人にも相当責任があるとおもわれるものまで、悪いのは管理責任者の学校である、賠償金を払えと直ぐに裁判である。大層な理由を上げてはいるが、その実はこの際貰えるものは目一杯ふんだくってやろうという根性見え見えである。支払う方も自分の懐が痛むわけではないので、エーッ、と驚くような金額を、さっさと支払う。これって皆我々の出した税金なのだが。僧堂でも修行に耐えきれず、「逃亡」する者がある。すると近頃は親が僧堂に怒鳴り込んでくる。可愛い我が子を酷い目に合わせた不届き千万な僧堂め、である。修行は酷い目に合うためにやって来るところなのである。それが嫌なら修行などやらない方がましだ。そう言う親の顔が見たい、と言うわけである。これらは全て人間としての「品格」のなさである。いつから日本人はこうまで落ちぶれてしまったのか。結局親や息子達を人格的に姥捨て山に捨てているのと同じではないかと思うのである。

投稿者 zuiryo : 2008年10月23日 10:21

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