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2006年06月25日

安居会(あんごえ)3日目

前日同様の日程で午前8時から講座、無門関第34則、「智不是道」昨日殆ど講じ終わっているので今日は心に関係した話をする。以前、唯識学者太田久喜先生から伺った話し。ある清掃会社の社長さん、請け負った大学教室の清掃に出掛け、教室に入り黒板を見るなり止めどもなく涙が零れてきたという。実はこの社長さん大変貧しい家庭に育ち、下に続く兄弟のために中学を出て直ぐ働きだした。しかし夢は何時かは高校・大学へ進んで勉強したいという事だった。そう言う永年の願望が黒板を見た途端に湧き出て思わず涙が零れたわけである。人は決して単なる物質として見ているわけではなく、物は心の投影であり鑑である。つまり天地自然をありのまま心に写せば、真理は語りかけてくるのである。その為には一点の曇りもない心にしておかなければならない。以上が本日提唱の要旨。午後には全員引き上げ又もとの静けさに戻った。

投稿者 zuiryo : 2006年06月25日 09:56

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