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2006年04月08日

お釈迦様のころの僧団組織は合理的で且つ気配りが行き届いていた。その目的はただ一つ、ひたすら修行を完遂するためである。お経や哲学書は仏教の精神を語るもの故、頭で仏教を理解する人には役立つが仏教の世界で生きてゆくためには何の役にも立たない。それには「律」を学ばなければならない。しかし日本仏教は律を取り入れることが出来なかったために極めて特殊な、「教団」つまり信者集団となった。つまり律に従って生活する純粋な出家者集団は日本にはない。スリランカ、東南アジア、韓国、台湾のお坊さんは律に従って生活している。ここに日本仏教とそれ以外の国々の仏教との決定的な壁が出来た。とまあ、これは佐々木閑氏の文より引用させて貰ったのだが、これは単なる形の問題だけではない。現在僧堂に起こる様々な不愉快な問題は遡れば此処に行き着く。ちょっと愚痴っぽくなったが、なかなか根は深い問題である。

投稿者 zuiryo : 2006年04月08日 11:55

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