« 言志録 | メイン | 大丈夫の試金石 »

2017年03月28日

外患無き者は亡ぶ

孟子の言葉である。国家でも個人でも健全な発達を遂げるには、常に外国と或いは自分を攻撃する者と争って必ず勝ってみせるという意気込みが無ければならない。周囲に敵がいて苦しめられ、その敵と争って勝つ気概無くして、発達進歩はない。例えば何事も後輩に対して懇篤親切で、引き立て庇護して行こう。こう言う人は信頼を受け、慈母の如く慕われが、はたして真に利益(りやく)に成るかどうか疑問である。これと正反対で、いつも敵国の態度で、揚げ足を取ることに喜びを感じ、少しでも欠点があればガミガミと怒鳴りつけ叱り飛ばし完膚なきまで罵り責め、失策でもしようものなら、つらく当たる。一見残酷な態度で、往々恨みを受け、甚だ人望の乏しい者、このような人は果たして利益にならぬものなのか、とくと熟慮する必要がある。あくまでも庇護してくれると思えば、誰でも至極暢気に構え、綿密な注意を欠き、奮発心は鈍る。これに反してガミガミ責め、揚げ足を取る先輩がいれば、その下の者は寸時も油断せず一挙手一投足にも隙を作らないように心掛け、自然に注意怠らずして身が引き締まる。そう言う人は往々にして、罵り責めるだけでは満足せず、親の名まで引き出し、「一体お前の親からしてよろしくない」などと言う。このような先輩の下にある者は一端失敗すれば、たんに自分が再び世に立たなくなるばかりでなく、親の名まで辱め、一家の恥辱となると思うから、何が何でもと奮発する気概が湧くものである。この孟子の言葉、現下の我が国と中国・韓国との関係に当てはまるような気がしますが、如何が思われますか?

投稿者 zuiryo : 2017年03月28日 09:53

コメント