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2014年09月25日

子供は神の子

最近罪科のない子供を殺したり、我が子を虐待したりという、悲しいことがよく報ぜられ胸が痛む。明治以前日本では子供は自分たちの住む世界とは別の世界、神様の領域に生きていると考えていた。だからどんなに貧しい生活をしていても我が子も、町内の子も隔てなく、地域全体で護り大切に育てたのである。それは自分たち人間世界の欲や穢れを持たない聖域に生きているものと考えたからである。そういう日本人の姿を見て、明治時代初期にやって来た外国人は驚いたという記録が残っている。ヨーロッパでは子供を単なる安い労働力と考え酷使していたからである。それがどうだろう、いたいけな幼児を無惨に殺すなど狂気の沙汰である。幼児虐待も同様で、子供を自分の持ち物のように考え、どうしようが自分の勝手だと言わんばかりである。これは単に罪科のない子供を殺めたと言うだけではなく、神仏に対する冒涜以外の何物でもないと言うことなのだ。日本人が長い歴史の中で育んできた天地自然を神と感じ仏と崇めてきた良き大和魂が失われたということであり、その意味で、心の奥底まで寒々としてくる、空しく悲しいことだと思うのである。

投稿者 zuiryo : 2014年09月25日 04:36

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