« 墨蹟 | メイン | 朋遠方より来たる »

2013年06月22日

泥棒

19日夜泥棒に入られた。しかも午後7時前後わずか10分くらいの間に入って手提げ金庫を持って行かれた。その時間は晩参中で、副司が参禅のため部屋を空けた僅かな時間帯である。通常なら午後6時の昏鐘で山門・通用門を閉めて出入り出来なくなるわけだが、うちでは近くにある尼僧堂の雲水が坐禅と参禅にやってくるから、午後8時過ぎに閉門となる。そういう僧堂の動きを熟知した上での犯行と思われる。泥棒は大抵昼間なら空き巣狙いか深夜寝静まったときに押し入るというのが常識だが、この泥棒相当な知恵者で、普通なら押し入る時間帯ではない午後7時に入ってきたわけである。お寺の泥棒と言えば賽銭泥棒と相場が決まっている。賽銭箱は必ず本堂にあるわけで場所も特定出来るから、一気に仕事が出来るというものだ。ところが庫裡に成ると分かりにくい。ましてや僧堂は一般の寺と違って寮舎がいくつもあり、それぞれ用途も違っているから、どこの部屋がどうのようななのか分からないはずである。それを10分足らずの間に手提げ金庫の場所を見つけて奪ってゆくとは敵ながらあっぱれと言うほかない。泥棒を褒めていたのでは話にならないが、皆で相談して対策を講じようと思う。ところで無くなった手提げ金庫は一体どこに捨てられたのか、あんな物ぶら下げて街中を歩くはずがない。近くの山にでも捨てたに違いないから探してみようと相談していたところ、ありました。倉庫の裏の自転車置き場に置いてあった。ともかく不用心な世の中、万事そういうことには大らかな僧堂も世間並みに気をつけなければならないと痛感した。

投稿者 zuiryo : 2013年06月22日 07:55

コメント