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2010年12月05日

83歳の居士

般若会という、主に市内の経済界でご活躍されている方々の坐禅会がある。10年ほど前、会員の主催者の方が、77歳の喜寿を記念して、2泊3日居士(こじ)修行を志願された。爾来毎年会員のどなたかが、必ずこの居士修行をやるようになった。で、今年は最長老のT氏が一昨日からやり、午後無事済んで帰られた。老齢で本当に出来るだろうか少し心配したが、雲水と一緒に坐禅・講座・雑巾掛け・庭掃きに到るまで、一緒にやり遂げられた。帰るときにご感想はと伺ったところ、大変学ぶことの多い3日間でしたと、喜んでおられた。今はモミジの葉がひっきりなしに落ちるときで、「いくら掃いても明日になったら元の木阿弥になるでしょう。どうするんですか?」と傍らの雲水に話しかけたら、平然と、「また掃きます!」と言われてしまったそうで、「これには参った!」と言っておられた。僧堂ではごく当たり前にやっていることが、一般の方には大変特別なこととして映るらしく、新鮮な気持ちになりましたと喜んでいた。それにしても83歳にして居士修行をやろうという志には頭が下がる。少し前まで毎朝ジョギングを続けられ、ニューヨークマラソンに参加、遂に完走されたというのだから、スーパーお爺ちゃんである。さすがに髪は薄くなっているが意気軒昂、顔色も艶々して、ますますお元気な姿に敬服した。還暦少し過ぎたくらいで、老僧ぶっている野郎なんぞ、鼻息でぶっ飛ばされる。

投稿者 zuiryo : 2010年12月05日 10:52

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