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2009年12月10日

日記

私はもう40年前頃からずっと日記を付けている。と言っても、途中修行の間は勿論休筆だったが、その後復活、今日まで兎も角一日も欠かさず書き続けている。日記は起床後すぐ軒下に吊してある寒暖計で、その日の気温を調べ記帳することから始まる。還暦の時、姪っ子が10年連記の日記帳と大きな特製よだれ掛けと、どういう訳か風呂場の洗い桶をプレゼントしてくれた。それぞれバラバラで脈絡がないように思えるが、常々気がついたものをプレゼントしてくれたようである。さてこの10年連記の日記帳、まことに良い。近年は特に個人的記録と共に僧堂行事の覚えを細かに記録しておく。人間の記憶は意外にいい加減なもので、1年も経つとさっぱり分からなくなる。そう言うとき10年連記だから前の年、その前の年という具合で、確かめられて本当に重宝している。1ページが10等分してあって、一番上の年が60歳で、年々下に降りてくるのだから月日の経過を目で見られるわけで、歳月を形で実感できる。先日もご主人を亡くされた奥さんから手紙が来て、「この頃、死に方で何が一番に良いか考えるようになりました。癌は自分の余命が分かり、自分の月日の送り方が分かって良いと言われている云々・・・。」とあった。人生如何に生きるべきから、人生如何に死ぬべきかに変わってきたような気がする。ちょっと寂しい話しになったが、いつでもその覚悟を決めて、精一杯生きることかなと思っている。

投稿者 zuiryo : 2009年12月10日 09:55

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