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2009年05月13日

馬糞舞う

認知症はハチではなくお前の事じゃ、と言われそうなスカタンをやってしまったが、これには少々訳があって・・・・、と言いたいところだが、見苦しいので止める。さて先日再びスケッチへ出掛けた。残雪の霊峰白山を描くためである。この時期を逸してはチャンスはないので日曜日高速千円で混みそうな雰囲気だったが出掛けた。道路はまあまあと言うところだったが、サービスエリアはどこも満杯、通路まで車が溢れかえっている有様、ボッカの里なども駐車場は一杯、不景気などどこ吹く風である。さて我々はスケッチポイントを探しながらひるがの高原を走ってようやく牧草地に木立の日陰のある絶好の場所を確保した。遙か前方には真っ白な白山、手前の山々は新緑に映え、酪農家の家並みを近景にして早速描き始めた。爽やかな春風が吹き抜け、周囲の山から鶯の声がしきりに聞こえ、のどかさを絵に描いたような所だった。暫くしてふと気が付くとそこはかとなく田舎の香水のかおり、よ~く見ると目の前の藁の小山は、乾燥中の馬糞だったのだ。なーるほど、馬糞の原料は藁なのだから乾燥して元の姿に戻りつつあると言うことだ。それがそよ風に舞って我々の方にも容赦なく降り注ぐ。つまり馬糞を浴びながら霊峰白山を描いたと言うことである。3時間かかって一枚描き上げその場で弁当を食べた。え~っ!馬糞振り掛け弁当ですか、と言われそうだが、今から思うとそうだったのだが、のどかな雰囲気の中、爽やかな風と鶯の声をバックグラウンドミュージックにしていると、全く気にならなかった。それどころか馬糞の香りも何だか良い匂いのような気がしたのだ。照り返しで顔は真っ赤っか、絵は大不出来で、労多くして功少なしの一日だったが、のんびり出来たのが良かった。

投稿者 zuiryo : 2009年05月13日 08:27

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