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2007年09月08日

母僧堂

先日、瑞龍たよりにずっと原稿をお寄せ頂いた松原泰道師よりお手紙を頂戴した。「・・・拙稿で長年に亘り貴重な誌面を汚すことをお許し頂きまして有り難く御礼申し上げます。私も老朽いよいよ甚だしく、視力も日増しに衰え、拡大鏡片手に原稿用紙に認めてまいりましたが、ここ数日原稿用紙の升目も見えなくなり、執筆不可能になりました。つきましては今回で打ち止めにお願い申し上げ度、御許容の程を懇願申し上げます。佐藤一斎が「言志録」で「視聴覚が衰えても見え聞こえる限り、学廃すべからず」の至言を念頭に努めてまいりましたが、私の限界に達しました。何卒事情をお察しの上お許し下さいますようお願い申し上げます。ご指導頂いた母僧堂の法恩の万分の一でも報恩をと念願しましたが、一斎先生に許されるか否かわかりませんが、私の潮時かと存じます。戦前の瑞龍僧堂や本堂と老師により復興頂いた新瑞龍寺諸建造物やご境内をいつも心に思い浮かべております。・・・・」間もなく師は満百歳を迎えられる。文面を拝読しながら一語一語胸に迫るものがあった。

投稿者 zuiryo : 2007年09月08日 20:42

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