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2007年05月30日

お祓い

人間不幸というものは塊になってやってくるようで、3月には、大変親しくさせて頂いていた方のご主人が亡くなられ、相前後してもうひとかた、こちらもご夫妻共々親しかった奥様の方が、急に病に倒れ一時生死の境を彷徨うと言うほどの重病、更に追い打ちを掛けるように、停車中、後ろからもろに追突される始末。踏んだり蹴ったりとはこの事である。ご主人は永らくホテルの総支配人として辣腕を振るわれ、その実力は業界でもよく知られた方だった。間もなく80歳に成られるのだが、今尚溌剌としたお姿は羨望の的であった。ところが奥様のこういう深刻な状況に、すっかり意気消沈、「家内をこんなにも頼っていたのかと、改めて知りました。」と、憔悴振りは端から見ていてもお気の毒と言う他ない。そこで寺にやってきて厄払いをお願いしたいというわけである。どれ程効き目があるか保証の限りではないが、ご祈祷することを約束した。お二人共に、「孤独」の辛さを嘆いていた。ひとりぽっちで食事をしても、まるで砂を噛んでいるようで、何を食べても美味しくないと言うのだ。私はもう40数年も、この孤独と向き合ってきた。心はガラス細工のようにもろくはかないものだが、しかし又心ほど強靱なものはない。どうか強い心を掴んで欲しいと願った。

投稿者 zuiryo : 2007年05月30日 13:48

コメント

エッ お怪我は大丈夫でしたか?それから
老師様自ら個人的な御祈祷なさるのですか?私もして貰えるのですか?息子が無事に僧堂務めあげ悔いの無い人生を歩めるように!またお二人共とても仲のよい夫婦だったのですね。

投稿者 kazue : 2007年05月30日 19:35