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2006年03月19日

お能

名古屋能楽堂へ宝生会50周年記念のお能を観に出掛けた。ちょっと知人も出演されるで是非観てみたいと思っていた。能舞台での演者の所作、間合い、声の質感などさすがプロは違うという感じだが、我々素人にはあの余りの緩やかな動きにはちょっとついて行けないと思った。現代社会は何事によらずハイテンポだからこのギャップに戸惑う。能は和製ミュージカルと言えるわけだが、前日のレ・ミゼラブルとの違いは何なんだろうかと思った。そこで感じたのは狭い椅子にぎっしり観客を詰め込んで観せるやり方に問題があるのではないか。ああいうのは畳を敷いた所でめいめい勝手にあぐらを組んで、じっくり腰落ちつけお重でも広げて一杯やりながら、ほろ酔い加減で観たらどうだろうか。こんな事を言うと、「バカもの!」と言われそうだが、しかし何百年前の見物はそのようにしていたのではないか。先ずは見る者の心境があのテンポになってからでないと、舞台と観客の一体感は生まれないと感じたのである。

投稿者 zuiryo : 2006年03月19日 21:04

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